減価償却費はどうのように意識すればよいのか

設備投資について銀行や専門家と話していると、よく減価償却の話題にもなりますが、経営者の立場ではどんなことを意識するべきでしょうか?

投資したお金が、収益と対応して、しっかり利益が出せる状態か意識するとよいですね。

それなら意識しているつもりですが…

例えば、古い設備を買い替えるときなど、銀行ではお金の話、税理士は税金の話などが出てきて、本来投資して利益を出す話がブレてしまうことがあります。

 

お金の話も、膨らむときは膨らんで過剰投資になったり、税金が減るから設備投資する方向になったりすることがあります。

※和菓子の一般公開工場見学にて

投資したお金と収益を対応さえるため

そもそも、減価償却される資産の前提として、時の経過とともに価値が減っていくという前提があります。
この価値が減っていく資産に当初支払ったお金を収益と対応させようとうする考えが減価償却です。

確か一括で経費にできる資産もありましたね。

それは特例のことですね。
正式には「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」です。

 

基本的には、定められた耐用年数があるので、それぞれの減価償却資産に定められた耐用年数で長期間償却していくことになります。

ただし、10万円未満の資産や、対応年数が1年未満の資産は一気に経費計上することが可能です。

減価償却費を計上しないこともできる

税法で決められている償却費の限度額があります。
償却限度額といわれて、その限度内であれば任意の額を償却できます。

銀行融資の場合など、あとすこしで黒字にできるときなどは、あえて減価償却費を計上しないで利益を減らさない方法もあります。

やりすぎると利益調整をしていつように見えるので、本当にあと幾らかの赤字であれば検討してみましょう。

繰越欠損金が残っている場合も、早めに使い切るために利用することもあります。

その他

償却の方法については、建物やソフトについては毎期均等に償却していく「定額法」しか選べなかったり、最初の方で大きく償却費を計上して、徐々に償却費が少なくなっていく「定率法」などの方法があり、また、耐用年数に応じてかけるパーセント(償却率)については、年度によって変わっている場合もあるので、正確な計算は専用のソフトウェアを使わないと難しいと思われます。

使わなくなった資産は、現状のまま除却する「有姿除却」制度があります。
廃棄するにもお金がかかるので、現状そのままにしておいて除却することができます。
資産が使えない状態を証明する資料を残しておく必要もあります。

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【編集後記】

今日はスポットで年末調整を行っていました。
大変ボリュームが多く半日は費やしてしまいました。

【昨日の1日1新】
市ヶ谷 うなぎ阿づ満や(新年会)
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